竜王の一途な溺愛~私が前世で孵した卵は竜王の卵でした!?~
「私はクーとずっと一緒にいたんだもの。クーにときめいて、クーを、好きだなあって思って。それと同時に、私の中のエリスティナはクリスをかわいいって思い続けて……。いつのまにか、エリナもエリスティナも、まざってしまった。一つになって、それで、ええ、ええとね」
エリナはそこで口を閉ざした。
どきどきする。人に好意を告げるとき、こんなに緊張するものなのだろうか。
胸が苦しい。いますぐ胸を広げ、そのうちをさらけ出せてしまえればどれだけ楽だろうか。
けれどエリナにそんな魔法は使えないから、がんばって、がんばって、言葉で伝えるしかないのだ。
「きっと、エリスティナのほうが先だったんだわ」