竜王の一途な溺愛~私が前世で孵した卵は竜王の卵でした!?~
「何……」
クリスが手を翳す。空中に現れた緑の鎖がカヤを拘束する。
それでもカヤは笑うのをやめなかった。
「邪魔しないでよ。雛竜が……。あのときの卵を割っておけばよかった。私のリーハを殺した、憎いお前……」
「リーハを殺した?何を言ってるの……?」
「あんたの!あんたの番が!リーハを殺したのよ!知らない?そんなこと言わせないわよ……」
カヤはエリナに向けてがむしゃらに鐘を鳴らす。
わずかな痛みが胸に走るが、それはエリナにそれ以上のダメージをもたらすには足りなかった。
カヤが、その顔をゆがめる。
「クリスが、リーハを殺した……?二人を分けて幽閉したのではなく……」
「そいつは!70年も私とリーハに呪いをかけた!分けて幽閉する程度ならリーハは耐えられた!すぐに私を助けに来てくれたはずよ!70年の呪いで、リーハは弱って……私を生かすためにそいつに頭まで下げたノに、そいつはゆルさなかった!」