竜王の一途な溺愛~私が前世で孵した卵は竜王の卵でした!?~

 ドオオオン……!

 森の、太い木が倒れる音。
 次に、何かの割れる音。それが、小さな家の窓ガラスだとわかった瞬間、衝動的に、エリスティナの体はクリスの、自分よりわずかに小さな体を覆うように動いていた。

 ドン、と二人そろって床に倒れる。
 爆発音はそれ一つではなく、ドオオオン、ドオオン、と何度も繰り返された。

 シチューが零れて床にびしゃりとぶちまけられる。柱からみしみしという音がして、まもなく、ばきりと言う音とともに、エリスティナの頭上へと、なにか大きなものが落ちて来た。

「エリー!!」
「クリス……!」
< 63 / 315 >

この作品をシェア

pagetop