竜王の一途な溺愛~私が前世で孵した卵は竜王の卵でした!?~
「エリー、僕、あなたが好きです」
「――え?」
……その、声に。その言葉に。爪の先から、氷のように冷たくなっていく気がした。
エリナはかたかたと震えだした肩を描き抱くようにして、ぎゅっと体を縮めた。
どうして、急にそんなことをいうの、と思って。
「エリー、僕、あなたが」
「二度も言わないで、きこえているわ」
エリナは打ち捨てるように言った。それは、自分でもわかるくらい、冷たい声だった。
「エリー……?」
「……ごめんなさい、竜種とは、そういう関係にならないことにしてるの」
「――どうしてか、聞いても?」
「……前世って、信じる?私、昔、竜種にひどい目にあわされたの」