時間が巻き戻って、心を入れ替えた悪役令嬢は何故か愛されるようになりました!
「皆さん、おはようございます!」
「おはようございます、ソニア様!」
「今日も麗しいです!」
急に変わった雰囲気。
令嬢も令息もその人が来ただけで嬉しそうな顔をしている。
彼女の名はソニア・フルーエント。
整った容姿に加え、明るくさばさばした性格。
だから、この学園の人気者で誰からも愛されている。
……私とは正反対。
グッと湧き上がる嫉妬や憎しみ。
それらが私の胸を黒く渦巻き、どうしようもない衝動に駆られた。
「ミルフィー様もおはようございます!」
「……」
そんな状態の私が返事なんて出来るはずもなく、当然のように無視をした。
「まぁ、何ですの。あの態度」
「ソニア様、気になさらないでくださいね。ミルフィー様はいつもああなのですから」
「えぇ、そうですね。皆さん、ありがとうございます」
当然のように愛されているソニア。
私とソニアの何がそんなに違うの……
やっぱり許せない……
――気づいたら、やり過ぎてしまっていた。
「アイルデア公女、そなたの愚行は度が過ぎる」