時間が巻き戻って、心を入れ替えた悪役令嬢は何故か愛されるようになりました!
私よりももっと生きづらい世界にいるイクス。
似ていると言っても、本当にそこだけね……
「おい、公女様が来たぞ」
「何しに来たんだ?」
「せっかくいい気分で鍛錬してたのにな」
練習場に着くと、こそこそと聞こえてくる騎士達の声。
公爵家の騎士達からの評判も最悪。
そんな私の護衛をしたいと思う人なんているわけないわよね。
「紹介したい子がいるの。皆、少し集まってちょうだい」
私の命令に渋々と集まってくる公爵家の騎士達。
全員集まったのを確認して、口を開いた。
「紹介するわ。彼はイクス。私の護衛として雇った者よ。今日から一緒に……」
「ですが、そいつは奴隷じゃないですか」