時間が巻き戻って、心を入れ替えた悪役令嬢は何故か愛されるようになりました!
私の言葉を遮った者はイクスを侮蔑を含んだ眼差しで見た。
こうなると思っていたから、その言葉を言うのは避けたのにどうして……
そう考えて、すぐに思い出した。
そういえば、奴隷には奴隷だと分かるように二の腕に刻印が刻まれているんだったわ。
私には見えなかったけれど、この騎士達には見えたのね。
「それが何だというの?法律で奴隷が鍛錬してはいけないと決まっているわけじゃない。彼がここで鍛錬してもおかしくないはずよ」
「ですが、何故奴隷を護衛になさるのですか?私達がいるじゃありませんか」
「私が知らないとでも思っているの?あなた達からの評判が悪いことは知っているわ。私のことをいざという時守ってくれるかも分からない。そんな人達を私が信用出来るわけがないわ。それに、もうお父様から許可をもらっているの。私の護衛はイクスよ。イクスを侮辱するのは私が許さないから」