時間が巻き戻って、心を入れ替えた悪役令嬢は何故か愛されるようになりました!
「イクス、お前上手いなぁ。剣術を習ったことがあるのか?」
「……奴隷になる前は騎士でしたので」
騎士……
そうだったのね……
「それでかぁ。もう俺が教えられるのは少ししかないな。きっとすぐに俺を抜くぞ。俺も頑張らないとなぁ」
クロヴィスから見てもそう思うのね。
元から騎士なら、すぐに正騎士になれそうな気がするけど……
奴隷という壁がある限り、難しいかもしれないわね。
「よし、次は……」
そこからもずっと観察。
教えられたことをすぐに出来るイクスはどんどん上達していった。
「イクス、おいで」
すっかり夜になり、どことなく静まっていて。
そんな中、私はイクスを呼んで部屋に招いた。