時間が巻き戻って、心を入れ替えた悪役令嬢は何故か愛されるようになりました!
「……はい」
呼んだ私の方に戸惑いがちに近づいた。
「今日の剣術、ほんとに凄かったわ。それに、とってもかっこよかったわよ。思わず見惚れてしまうくらいにね」
ちゃんと言ってなかったから、改めて褒めた。
見惚れたのも本当。
それくらい綺麗でかっこよかったから。
「ありがとう、ございます……」
頬が少しだけ赤くなっている。
照れてるのね。
可愛い……
クスッと笑った後、イクスの頭を撫でた。
「どうして、頭を撫でるんですか?」
「今日頑張ったご褒美よ。これがイクスにとってご褒美になってるかは分からないけれど」
そう言いながら、優しく慈しむように撫でた。