時間が巻き戻って、心を入れ替えた悪役令嬢は何故か愛されるようになりました!
「失礼します」と丁寧に頭を下げて、私の部屋から出ていった。
この状況に混乱していたけど、だいぶ落ち着いてきたわ。
「信じられないけど、本当に時間が巻き戻ったのね」
こんな奇跡みたいなことが起こるなんて……
今まで信じたこともなかったけど、案外神様っているのかもしれないわね。
そう考えて、もしかしたらあの声は神様の声だったのかもしれない、なんて……
前の私なら考えもしなかったことを思った。
今度こそ、あんなことにならないためにも、状況を整理しないと。
……いや、それよりもまずはお父様のところへ行かないといけないわね。
整理するのは後。
また無視される、そう思うとやっぱり気が重くなったけど、いつまでも部屋にいるわけにもいかない。
さっさと着替えて、部屋を出た。