時空を越えてトキと繋がる
それから、数年が経った七夕の日、

私は剛からプロポーズを受けた。

「これからもずっと2人で寄り添い合って、支え合いながら、ゆっくり2人のペースで歩んでいこう」って。

剛のその言葉が嬉しすぎて、私は何度も頷いた。

気づけば涙を流していた。

そんな私の涙を優しく拭ってくれた剛。

そして私達はキスをした。

熱くてとろけそうなキスだった。お互いに初めてでぎこちなかったけど。

そして私達は笑いあった。

剛の家族は居ないらしくて、剛は私の両親に挨拶に来た。

反対する2人。

「この子でほんとにいいの?」という母に、

剛は私への溢れる想いを熱弁し、

「わかった。そこまで言うなら、2人で幸せになりなさい」と母、

「何かあったらいつでも言いなさい」と言いながら私達の新たな門出を祝福してくれた。

後から剛に聞いたんだけど、この時、和明さんが2人の守護霊を説得してくれたらしくて、両親は納得してくれたみたいだった。

剛は和明さんのことが見えてるので、

色々と教えてくれた。

それから、私達は挙式の準備や、新婚旅行の計画など、楽しみながら、忙しく過ごした。

数ヶ月して、やっと日程や諸々のことが決まった。

挙式当日、

私達は、両親と和明さんに見守られ、愛を誓った。

憧れ続けたウエディングドレスに袖を通した時、嬉しさと感動で涙が出そうになった。

私には見えないけど、きっと、和明さんは笑ってくれている。なぜかそんな気がした。
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