イケメンは好きだけど近づかないでください!
おはようございます
いえ、もうお昼なのでこんにちはですね
季節は梅雨の時期に入ろうとしている
毎日毎日天気が悪く、今日も曇り
そう、曇りだから駄目だった
完全なる寝坊をかましてしまいました
本当なら休む一択だったんだけど
秋月先輩を拝みたいしな…と
急いで準備をして学校へ向かっている
付くころにはちょうどお昼かな、
なんて呑気に考える
学校にたどり着けば
グラウンドで授業をしていた生徒たちが
校舎内へと入っていくのが見えた
タイミングはちょうどよかったらしい
先生もすでに校舎に入ったようで
クラスもわからない
他の生徒に怒られる姿を見られずに済む
「あれ?優ちゃんだ」
『!?』
「なになに遅刻ー?」
『お、おはこんにちは、寝坊しちゃって』
「なにその挨拶!頭弱そう~!」
『あはは』
ケラケラと馬鹿にしながら
笑って言う秋月先輩
………このイケメン、本当に失礼だな
まぁそれもまた一つのギャップってやつかと
一人納得し、秋月先輩をジーッと見つめる
「お!拝みタイム?」
ここ数日で一つ決めた事がある
秋月先輩は何かと私を見つけると馬鹿にしてくる
=話かけていただけるので
そろそろ他の女の先輩の目が怖くなってきた
なので無駄な会話はせず
返答できることだけ話したら
3秒だけガッチリ凝視して
『ごちそうさまです』
一礼し颯爽と去る事を
見たいものは見たいので
今の謎の距離感をありがたく
使わせていただき3秒だけガン見
あとは部を弁えてさっさと去る
それをここ数日繰り返しているからか
秋月先輩も気づき
「拝みタイム終わんのはっや」
毎回後ろの方から笑い声が聞こえる
真顔で堪えるのが疲れる
だって本当は
『え~!笑ってるのかわい~!天使~!』
って連写したいくらいだ
ため息が出ちゃう
幾度となく言ってるけど
私は眺められるだけで満足なの
前は何分でも何十分でも
時間が許す限りいくらでも見れたのに
気づいたら3秒って…
『ハァー…目に対しての供給が足りない…』
話せてるだけで別の、空気とか?耳とか?
の供給は過多だけど
満足行くまで眺められなくなった事に対して
不満に思うのは幸せなわがまますぎるよねー…