イケメンは好きだけど近づかないでください!



今日は引っ越しが完了し

荷ほどきをちまちま始めている

優もそれを手伝いに来ている



『翔くん、これここでいいですか?』

「ん、そこでいいー」



なんだか同棲が始まるみたいで

いいなぁーこういうの…とジーンとしながら

休憩するのにお茶を用意する



「今更だけどさ」

『はい?』

「前は普通に俺の事好きって言えたのに
なんで付き合ってからの方が躊躇うわけ?」



お茶を飲みつつ聞く



『え、言ったことないですよ?』

「ほらあのー前に俺の事どう思う?って聞いた時」



と言えば思い出そうと考え込む優

え、あったよな。

俺の記憶違いか…?



あぁ!と思い出した様子



『あれは顔の事かと思って!大好きですって…』

「ハァ!?んだよ、そういうことかよ…」



またここでも小さな勘違いを産んでいたらしい

ってことはだ…あの時、俺は

あぁ、好きなんだ良し!ってなってたけど

もしかしたらこの時は

まだ優は俺の事なんとも思ってなかった可能性大

ってことになるよな…

怖くて聞けない…つか勘違い恥ずすぎんだろ



いろんな話をしていれば

突然久しぶりにジーッとガン見され

それはもうデカいため息をつかれた

なんだよ、なんか変か?



「俺見てため息つくなよ」

『かっこよくて困ってんですよ!!!!!!』



そう言いながら壁にめり込むように頭を打ち付ける

たまに突飛な行動をする

キモくてすみませんと毎度謝られるが

俺からしたら面白くて仕方ない



「なんでも似合っちゃうのが俺なんだよね…」



とキメ顔付きで言えば

結構ガチめに棒読みで



『アハハ、ソウデスネ』



…最近、優が冷たい気がする気のせい…?


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