人肉病
☆☆☆
まず向かった先は空き教室から一番近い生徒玄関だった。
ここは1年生が使っている場所で、出入り口には5人もの自衛隊員が銃を持って警戒していた。
「あれってなにを見張ってるんだろう。やっぱり、私達なのかな」
「たぶん、そうだんだろうな」
答えながらも圭太はまっすぐに自衛隊員たちへ向かって歩き出す。
私は慌ててその後を追いかけた。
「ねぇ、大丈夫なの?」
後ろから小声で声をかける。
「近づいたくらいじゃ発砲なんてしないさ」
民間人をいきなり撃ち殺すようなことはない。
そんなことはわかっていたはずなのに、状況が状況なだけに不安が押し寄せてくる。
発砲されなかったとしても、真正面から向かっていって外に出られるとも思えない。
もっと、なにかいい方法はないだろうか……。
そう考えていたとき、不意に私達の横を駆け抜けていく女子生徒の姿があった。
「襲われてるの! 助けて!」
まず向かった先は空き教室から一番近い生徒玄関だった。
ここは1年生が使っている場所で、出入り口には5人もの自衛隊員が銃を持って警戒していた。
「あれってなにを見張ってるんだろう。やっぱり、私達なのかな」
「たぶん、そうだんだろうな」
答えながらも圭太はまっすぐに自衛隊員たちへ向かって歩き出す。
私は慌ててその後を追いかけた。
「ねぇ、大丈夫なの?」
後ろから小声で声をかける。
「近づいたくらいじゃ発砲なんてしないさ」
民間人をいきなり撃ち殺すようなことはない。
そんなことはわかっていたはずなのに、状況が状況なだけに不安が押し寄せてくる。
発砲されなかったとしても、真正面から向かっていって外に出られるとも思えない。
もっと、なにかいい方法はないだろうか……。
そう考えていたとき、不意に私達の横を駆け抜けていく女子生徒の姿があった。
「襲われてるの! 助けて!」