私の担当医。~2~
次の日もまた次の日も
海斗は赤ちゃんのことは話さず
いつもの海斗だった。
透析にはうるさく
予定通り行かされたけど
海斗も私も仕事行って
ご飯を食べたりテレビ見たり
いつもどうりの日常だった
その間も私は赤ちゃんのことをひとときも忘れられず携帯で調べ尽くした。
私と同じ病気の人たちが妊娠、出産してどんなリスクがあるのか。どういう覚悟が必要か。
仕事に行った時にお腹の大きなママを見つけるたびに赤ちゃんを産みたい気持ちはますます大きくなった。
「海斗?」
「ん?」
「お寿司食べに行きたい」
「おう、いいよ。明日の透析が終わったら行こうか。俺も仕事早く終わらせるよ」
「ありがとう」
そして医者の海斗に対しての恐怖感が薄れていったころ声をかけてみた
大好きなお寿司屋さん
そこだと自分の少し気持ちを伝えられる気がした。