私の担当医。~2~
点滴も終わって仕事行く時間になった。
「海斗。仕事行ってもいい?」
「いいけどしんどかったら早退して帰っておいで。約束できる?」
「わかった」
無事に海斗も私も仕事に出た。
仕事終わってから産科で堂本先生も入れて3人でお話をする約束。
仕事中も悪阻は酷く
トイレとお友達になったけど
なんとか乗り越えた。
仕事を終えて18:00
『今から帰る』
『わかった。そのまま産科においで。
凌とまってるから』
すぐに海斗から返信がきた
病院についてそのまま産科の診察室に向かった。
5つ部屋があるのにどこの部屋かわからない。
『ついた』
すぐに3番の部屋から
海斗が出てきた
「おかえり」
「ただいま」
「体調は?」
「大丈夫」
海斗が心配そうに聞いてきた
堂「こんばんは、すずちゃん」
堂本先生ももう診察室にいた。
「こんばんは。この間は待っててくれたのにごめんなさい」
堂「大丈夫。気にしないで。
それより海斗から聞いたけど悪阻始まったって?」
「あっ、はい。」
堂「ご飯は食べれてる?」
「一応」
「食べてももどしてる
だから血糖値がさがりまくってる」
海斗がすかさず答えた。
堂「まぁそうだろうな」
「凌はどうしたらいいと思う?」
堂「まぁ朝、晩と血糖値測って低ければ
そのまま点滴かなぁ...」
2人の医者が真剣に話し合ってる
私のために
でも...
「毎日点滴はいやだ」
「悪阻終わるまでだ。」
「いつ終わるの?」
堂「16週くらいで終わる人は終わる。
長ければ後期まで続いたり出産まで続いたりするけど稀だね」
海斗は前、13週って言っていた
「いま何週なの?」
堂「14週くらいかな。
赤ちゃん見てみる?」
「うん、みたい」
促されるまま1ヶ月ぶりに診察台にのった
緊張する...
堂「力抜いて」
ふぅぅぅ
エコーが入る嫌な感覚。
「うぅ」
「すず、大丈夫。
息吸って...吐いて...」
堂「赤ちゃん元気。
心臓もちゃんと動いてる」
確かにとっても大きくなっている
1ヶ月でこんなに大きくなるんだ
「...可愛い」
堂「毎日、すずちゃんがお腹で守ってくれてるから赤ちゃんも安心してスクスク育ってる」
診察が終わって
赤ちゃんの無事も確認できた。
「悪阻で吐くのが終わるまで
毎日、朝と晩に血糖値測って
基準値を下回っていたら点滴。それでどう?」
「どうとは?」
「できそう?」
海斗が淡々と私の顔を見て話してくる
「できないって言ったら?」
「仕事いかせられないかな。
いつ倒れるかわからない状態では外に出したくない」
「...」
堂「悪阻は妊婦さんみんな経験するから。
点滴する方も結構いるよ?すずちゃんだけじゃないから。」
海斗の言葉に追い討ちをかけてくるように
堂本先生も私の説得に参加してきた。
「...わかった」
「よし決まり」
了承しないとこのまま終わらない雰囲気だったためか
その条件を飲んでしまった