私の担当医。~2~

◯海斗サイド◯

プルルル

午前の診察が終わって少しカルテを整理しているとピッチがなった。

透析室からだ。

すずは今日の午前中、透析してるはず
何かあったか

「はい、橘です。」

「奥田です。」

「奥ちゃん。どうした?
すずきた?」

「はい。初めて4時間耐え切りました」

「えっ」

すずは透析を初めて半年は経つが1度もやり切ったことはない。

副作用がひどくて途中でギブアップする。
今回も1時間くらいで終えて部屋でゆっくりしてると思っていた。

なのに耐えた?
4時間も耐えた?

しかも俺はそばにいられなかった。
1人で耐えたことになる


胸が高鳴るくらい
嬉しかった

相当しんどかっただろうに
それに自分で耐えてやり切ったことが嬉しかった。

出会った時のすずには考えられない成長だ。


「今から向かいます。」

電話をきって透析室に向かった


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