私の担当医。~2~
◯海斗サイド◯
...プルルル
「はい、橘です」
『大和だ。すずちゃんが発作で倒れていま救急車で運んでいたんだけど...聞いてる?』
「いんや。どこで?」
『公園で。
でも病院に着くって言った瞬間、シャントが入ってる腕をぶつけて暴れ出した。』
えっ、、、
頭が真っ白になった。
今日の朝まで普通だったすず。
なんで急にそんなことし出した。
「とりあえず運んで」
すぐに凌もよんで救急車を待った
救急車で運ばれてきたすずは
顔が真っ白で左腕が出血していた。
ぶつけたあともあざだらけ
「何があった...」
大和「わからない。意識が戻って病院着くことを告げたら暴れ出した」
すぐ処置をしてシャントもギリまだ使えそう。
赤ちゃんも無事だった。
「2人ともありがとう」
凌「こうなった理由わからないのか?」
「わからない」
大和「てっきり喧嘩して出てきたのかと思った」
「喧嘩もしてない」
凌「とりあえずちゃんとしっかり話を聞いてやるべきだな。何が不安で何がストレスになっているのか。本人はすごく頑張ってる。赤ちゃんのために。ちゃんと母親になってる。」
「うん」
大和「じゃあな」
凌「おう、またな」
みんな仕事に戻って俺はすずが目を覚ますのをベッドサイドで待った。
鎮静剤は打ってないのに
打ったように眠って起きない
パソコンを取ってきて仕事をしながら待ってるとようやくすずが起きた。
「すず」
「...」
「何か不安や心配なことある?」
「別に...」
なんかいつものすずじゃない
ここ最近たしかにあまり話をしてない
「ごめん。最近ちゃんとすずの話聞けてなかった」
「別に何もない」
「なんもなければシャント潰すようなことしないだろ」
「潰れた?」
「ギリセーフだった」
「そっか...残念...」
「すず。」
ベッドから降りて処置室から出て行った。
病院の外に出られると困る
後を追った
「ついてこないで」
「部屋に戻るのか?」
「...」
完全に無視されてる
スタスタ歩いて行く
「待ってすず」
「ついてこないで」
「すず!」
夕方の17時
処置室を出てしばらく歩いたところで
呼び止めた
患者さんもいっぱいいる。
すずは慌てて立ち止まった
「そんな大声出さないで」
「無視をするな。」
「今、海斗と話したくない」
「透析は約束だろ。行こう」
それでもまだ無視をされて
スタスタと歩いて行った
◯