私の担当医。~2~


気がついたら病院にいた
目の前には仕事をしている海斗

はぁ

シャントも潰れてなかった。
もう透析する気もならない

なのにまた透析透析って追いかけてくる。

部屋に戻って自分のベッドに潜り込んだ。

もちろん後ろからついてきた海斗も一緒に部屋に戻ってきた

「すず、話をしよう。
何があった」

別に何があったわけじゃない
海斗は医者として仕事をしていただけだし
その患者が若い女性だったってだけで
わたしが全部悪い...

それを伝えると海斗は困る


「よし、わかった。
すずが理由話してくれるまで俺は仕事も行かないしずーっと一緒にいる」

「えっ」

「何が原因かわからない以上、俺はすずのそばから離れないしすずのためだけに動く」

ダメだよ。
海斗は医者として仕事しないと
海斗を待ってる患者さんがいるのに

「ダメ。仕事行って。」

「じゃあ理由教えて。
シャントを潰したいほど何があったの?」

「...そのうち話す」

今は話せそうにない
もっと深く布団をかぶって潜り込んだ

海斗は一瞬何かを取りに部屋を出たけど
すぐ戻ってきてずっとわたしのそばから離れなかった

夜ご飯もたべず透析もせず
その日は過ごしたけど海斗は何も言わなかった

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