私の担当医。~2~

すずの最悪のバッドモードに入ってしまった。

今週中に透析させたいと考えてる。
シャントを作って2週間は経った。

早めに始めたい。
あわよくば今日、その話をしたかったが
それどころじゃなくなった。

「それはまた話が違うだろ。」

「透析なんかしないから。」

観覧車は半分を越えて
あと1/4くらいになった。


「透析することも約束だ。
俺のいないところで倒れただろ。」

「そんなの覚えてない」

ダメだ
もう今のすずに何を言っても聞かない。

とりあえず病院に連れて戻ろう

「夜のパレードみて帰るならそのまま病棟に降りて入院。透析開始して落ち着くまで俺の部屋には戻さない。約束守れないやつには厳しく管理をする必要がある。
今帰るならいつも通りだ。
すずはどうしたい?」


「...」


「どうしたい?」

「...こんなの...こんなの...デートじゃないよ」

「また必ずこれる。
今日が最後じゃない。」

それからすずは泣いて泣いて泣きまくって
話にならなくなった。

そのまま観覧車を降りて車に戻ってきた。
つまりパレードは諦めた。

というより半無理矢理
諦めさせた。

ごめんな、すず。



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