私の担当医。~2~

左手を固定されて
針を2本刺された。

いつも通り海斗が刺してくれて痛くなかった。

機械が動きはじめた

管に血が流れて見てるだけでも気分が悪くなりそう。

「大丈夫?」

「...うん」

隣で海斗はいてくれるけど
嫌な話ばかりされた。

週に3回4時間、透析すること。
次回からは海斗の付き添いがないこと。

、、、そしてもうやめられないこと


でも透析している時間は自由なことも聞かされた。
動かなければ何してもいいらしい。


透析の説明を海斗から受けてると
なんだか体がふわふわしてきて
吐き気がしてきた。


海斗の話がまともに頭に入ってこない。

「...海斗。吐きそう」

海斗は動揺ひとつみせず
待ってたかのように
容器を私の横に置いた。

「いいよ、吐いて」

「...トイレ」

こんなところで吐きたくない

「だめ、トイレ行けない。ここで吐けそうなら吐いて」

嫌だって言ってんじゃん
< 45 / 144 >

この作品をシェア

pagetop