私の担当医。~2~
「もう1回、吐けそうなら吐いて
それでもマシにならなければ
今日の透析は終わりにしよう」
また海斗は手袋をつけた
「...もういやだ。手を入れないで」
「最後だから」
「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ
もうやめて、触らないで」
全身を使って必死に抵抗した
「まて、動くな。
針刺さったんだろ」
すごい力で海斗に抑えられた
「動くな!!!」
怒鳴られた
びっくりしたのと同時に
悲しかった。
どうしたらいいのか
自分でもわからなかった。
「最後もうちょい頑張れ。」
私は抵抗する気力や体力がなく
横に向かされ口の中に手を突っ込まれた。
涙が止まらない。
...
「もう出ないやめて」
「わかった。よく頑張った。
少し経っても吐き気が治らなかったら今日はやめよう。」
それから何分たっても吐き気が無くならなかった。
「奥ちゃん、今日は終わりにする。
すずの体力が限界だ。」
「副作用きつめですね」
「...うん
ちょっと良い策考えてくるわ。
また明後日よろしくな」
「はい。」
明後日?
一生するもんか
ふざけんな
こんなにしんどいなんて聞いてない。
立てない私はストレッチャーで
海斗の部屋に運ばれた