私の担当医。~2~


恐る恐る海斗の部屋に戻ると
先に海斗がいた。

「おかえり」

「...ただいま」

「外出るなって言った。」

「...ごめんなさい」

「んでなに?何が不安なの」

思ったより怒ってなかった。
少し安心したと同時に明日の手術のことが頭を遮った。

「...」

「もう一度きく、何が不安なの」

「...」

「話してくれないとわからない」

「いい。大丈夫」

なんか今、海斗に何伝えても
言いくるめられそうで
素直に話せない

「もうちょっと外来診察が残ってる。
もうどこも行くな」

16:30

外来の診察が終わった海斗が戻ってきた。

いつも通り部屋着に着替えている。

「...ねぇ海斗。」

着替えてる海斗に声をかけた

「ん?」

「明日、手術受けたくないって言ったら怒る?」

「またやりたくないの?」


海斗は手を止めて私のところにきた

事実を言えば逃げ出したいくらいやりたくない
けど言えない...
海斗が明日のために色々動いてくれているの知ってるから。

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