私の担当医。~2~

なんのチャンスかわからない。
けど海斗がいつもより怒ってるし
私を説得しようともしない
避けられてる気がした。


「わかった。その気なら俺もお前の担当降りる。引き継ぎはしておく。がんばれよ」

「あっ、すず。嘘だ。ごめん」


は?なんて言った?

担当おりるってなに?
私の担当医じゃなくなるってこと?

そういうこと?

なんで。
結局、見捨てるの
私の病気治してくれるって言ったじゃん
なんなの。
じゃ初めから透析なんか始めなかった。

私だって。
私だって一歩踏み出して始めたのに。

見捨てるんだ

知らない間に涙が出てきて
ないていた。

「...やっぱり婚約なんて意味ない」
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