S系外科医の愛に堕とされる激甘契約婚【財閥御曹司シリーズ円城寺家編】

　少し照れながら和葉は言う。すると、彼は白い歯のこぼれる笑顔を見せた。

「和葉と生まれてくる俺たちの子が、ただそこにいてくれるだけで……俺は十分すぎるほどに幸せだ」

　柾樹は空いているほうの手でそっと和葉の肩を引き寄せ、おなかの子どもごと優しく抱き締めた。
　ただそこにいてくれるだけで幸せ、本当にそのとおりだと和葉も深くうなずいた。