S系外科医の愛に堕とされる激甘契約婚【財閥御曹司シリーズ円城寺家編】
「別にレポートしてもらう必要はないぞ。インテリアは和葉の好みに合わせて替えていいから。必要なら外商を呼べ」
「いえ、シックななかに和の趣もあって……すごく素敵なお部屋ですね」
和葉は周囲を見回して言った。
インテリアを替える必要はないだろう。うまく言えないけれど、この部屋は……柾樹の魅力をより引き立てるように感じた。その証拠に、目の前に立つ彼は悔しいほどにかっこいい。
思わず見とれてしまって、和葉は慌てて彼から視線を外す。
(また『俺のことを見てた』って、自信たっぷりに言われちゃうもの)
「お茶でも入れるから座ってろ。コーヒーと紅茶はどっちがいい?」
「あ、お気遣いありがとうございます。というか、円城寺さんも自分でお茶を入れたりするんですね」
お手伝いさんが住み込んでいて、お湯も沸かさないような生活をしているのかと思っていた。
「馬鹿にするなよ。カレーも作れるし、洗濯機だって回せる」
小学生レベルの内容でいばっている彼がおかしくて和葉は噴き出した。その様子を見て、柾樹はふっと目を細める。
「やっと笑ったな」
「え?」
「今日は朝からずっと、笑顔がなかったから」
「あ……その、新生活に少し緊張していたんです」
本当は『結婚相手なんか誰でもいい』という柾樹の言葉を引きずっていたからだ。
(私……自分で思っている以上に、傷ついたのかな?)
「いえ、シックななかに和の趣もあって……すごく素敵なお部屋ですね」
和葉は周囲を見回して言った。
インテリアを替える必要はないだろう。うまく言えないけれど、この部屋は……柾樹の魅力をより引き立てるように感じた。その証拠に、目の前に立つ彼は悔しいほどにかっこいい。
思わず見とれてしまって、和葉は慌てて彼から視線を外す。
(また『俺のことを見てた』って、自信たっぷりに言われちゃうもの)
「お茶でも入れるから座ってろ。コーヒーと紅茶はどっちがいい?」
「あ、お気遣いありがとうございます。というか、円城寺さんも自分でお茶を入れたりするんですね」
お手伝いさんが住み込んでいて、お湯も沸かさないような生活をしているのかと思っていた。
「馬鹿にするなよ。カレーも作れるし、洗濯機だって回せる」
小学生レベルの内容でいばっている彼がおかしくて和葉は噴き出した。その様子を見て、柾樹はふっと目を細める。
「やっと笑ったな」
「え?」
「今日は朝からずっと、笑顔がなかったから」
「あ……その、新生活に少し緊張していたんです」
本当は『結婚相手なんか誰でもいい』という柾樹の言葉を引きずっていたからだ。
(私……自分で思っている以上に、傷ついたのかな?)