S系外科医の愛に堕とされる激甘契約婚【財閥御曹司シリーズ円城寺家編】
自分でも、自身の感情がよくわからない。でも、柾樹に心配や迷惑をかけたいわけではなかった。
「元気なので大丈夫です。心配させてしまったのなら、すみません」
柾樹の大きな手がポンと和葉の頭を叩いた。
「和葉は笑っているほうが似合う」
「――どうも」
照れ隠しで、返事がぶっきらぼうになってしまった。頬がかすかに熱い。
「コーヒー入れるから、ソファにでも座ってろ」
キッチンに足を進める彼の背中を和葉は見つめた。
(出会った頃よりは嫌いじゃなくなったけど、好きになったりしない。この結婚は契約だから)
ややこしいことを考えなければ、自分たちは意外といいパートナーになれる。そんな気がした。
ふかふかのソファにふたりで並んで座る。柾樹の入れてくれたコーヒーはとてもおいしかった。
「わぁ、さすが! 高級な豆はひと味違いますね」
「そこは俺の腕を褒めるところだろうが」
「あはは、失礼しました。円城寺さんの入れてくれたコーヒー、すごくおいしいです」
柾樹はあらたまった顔で和葉をじっと見る。
「どうかしたんですか?」
「いや……今日からよろしくな、奥さん」
「えっと、はい。こちらこそ」
和葉は頬を染め、彼にぺこりと頭をさげた。
『式の準備はゆっくりでいいけど婚姻届はすぐに出そう』
「元気なので大丈夫です。心配させてしまったのなら、すみません」
柾樹の大きな手がポンと和葉の頭を叩いた。
「和葉は笑っているほうが似合う」
「――どうも」
照れ隠しで、返事がぶっきらぼうになってしまった。頬がかすかに熱い。
「コーヒー入れるから、ソファにでも座ってろ」
キッチンに足を進める彼の背中を和葉は見つめた。
(出会った頃よりは嫌いじゃなくなったけど、好きになったりしない。この結婚は契約だから)
ややこしいことを考えなければ、自分たちは意外といいパートナーになれる。そんな気がした。
ふかふかのソファにふたりで並んで座る。柾樹の入れてくれたコーヒーはとてもおいしかった。
「わぁ、さすが! 高級な豆はひと味違いますね」
「そこは俺の腕を褒めるところだろうが」
「あはは、失礼しました。円城寺さんの入れてくれたコーヒー、すごくおいしいです」
柾樹はあらたまった顔で和葉をじっと見る。
「どうかしたんですか?」
「いや……今日からよろしくな、奥さん」
「えっと、はい。こちらこそ」
和葉は頬を染め、彼にぺこりと頭をさげた。
『式の準備はゆっくりでいいけど婚姻届はすぐに出そう』