君と、松笠菊と。
私の学年では国語の時のみ、席が変わり、グループに分かれ協力して問題を解いていく、という方法で授業を行っていた。
国語の最後の単元。私はまだ気にしていなかったが、彼と隣になった。
───相田イロハ───
運動部で、メガネをかけている。くるんと
くせっ毛のような前髪が印象的な男子だ。
私は何かと人をずっと見てしまう癖がある。
この癖が、私と彼を繋ぐ橋になるとは、
私には考えられなかった。