君と、松笠菊と。
チャイムが鳴り、先生が号令を頼む。

「起立。礼……着席」
学級委員長が号令をする。

イロハをふと見た。


……あれ、また私イロハの事見てない?!

気づけば、またイロハを見ている。

これはこれで、私の癖にドン引きするが、
私もさすがにこんなに見つめてしまうことは、今まで無かった。


もしかして、好きなのかな

イロハのこと。

でもまだ話したことも無いのに───?


だが、イロハとはすぐに話せるようになった。

元々、あっちが優しく、面白い性格でノリがいい。

国語の授業はある度に彼のおかげで楽しかった。


彼と話す機会が増える度、私の気持ちが膨らんでいく。

「好き」という感情がどんどん増えていった。


そして私はなんやかんやあって、中学三年生になっても、また彼と同じクラスになれた。



凄く嬉しかった。




席が隣になればいいなぁと思っていたけれど、さすがに無いかぁと叶わぬ夢に想いをはせた
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