キミはひみつの王子様。─ようこそ、オオカミだらけの男子校へ─
さすがに蘭 琥珀にカップラーメンはね、食べさせられませんて。
「僕はへーきだから。…ここにいて」
「あっ、はい」
静かにしていろ、と。
余計なことはするんじゃない、と。
買い物をしているご主人様を外で待つ犬のように、わたしはお座りした。
「…Ark.だらけだ」
わたしの部屋。
ぐるりと視線を動かさなくても、どこかしらに目に入るものを見つけた琥珀くんはつぶやいた。
CDやポスター。
過去のカレンダー、過去の雑誌。
頼くんはいつも「恥ずかしいって」とはにかんだように笑う、それはわたしが個人的にネットや中古ショップ、CDショップで揃えたArk.グッズだった。
「へへ、ファンになっちゃって」
「…これ、僕」
「うんうん!そっちが頼くんだよね!」
指をさした、狐さん。
本人から説明されるなんて、なーちんが知ったら卒倒なんじゃないか。
向こうに戻ったらなーちんとArk.についてたくさん語り合いまくろう。