キミはひみつの王子様。─ようこそ、オオカミだらけの男子校へ─
好きな子の幸せ
頼side
「ん…?カンナは休みか?」
朝のホームルーム、教室に現れた担任の第一声はそれだった。
どれほどカンナという存在がこのクラスの中心になっているかが分かる。
3学期の席替えのくじ引きで運良く通路を挟んでまた隣になったとしても、俺には物足りなさがあった。
「まじ?珍しくね?」
「あいつ風邪とかも引かなそうだもんな!ズル休みか?」
「今日が祝日だとでも思ってんじゃねーの。来週と間違えてるわたぶん」
ぎゃははははと、相変わらずな男たちの声を静めたのは。
そのあと教室に入ってきたクラスメイトだった。
俺はてっきりお前が休むと思ってたよ。
あんな報道を見て、自暴自棄にでもなってんじゃないかって。
「おう、アララギ。早ぇな」
「………」
「突っ立ってないで席につけ。つーか頼、お前のほうにカンナから連絡入ってねえのか」
「…入ってないね」
「ん…?カンナは休みか?」
朝のホームルーム、教室に現れた担任の第一声はそれだった。
どれほどカンナという存在がこのクラスの中心になっているかが分かる。
3学期の席替えのくじ引きで運良く通路を挟んでまた隣になったとしても、俺には物足りなさがあった。
「まじ?珍しくね?」
「あいつ風邪とかも引かなそうだもんな!ズル休みか?」
「今日が祝日だとでも思ってんじゃねーの。来週と間違えてるわたぶん」
ぎゃははははと、相変わらずな男たちの声を静めたのは。
そのあと教室に入ってきたクラスメイトだった。
俺はてっきりお前が休むと思ってたよ。
あんな報道を見て、自暴自棄にでもなってんじゃないかって。
「おう、アララギ。早ぇな」
「………」
「突っ立ってないで席につけ。つーか頼、お前のほうにカンナから連絡入ってねえのか」
「…入ってないね」