キミはひみつの王子様。─ようこそ、オオカミだらけの男子校へ─
「なーちん!こっち向いてっ」
「待って待って!写真?準備がいるんだからね女の子にはっ」
女子生徒のセーラー服。
数日に1枚は載っけるトーク画面。
向こうもお礼としてイケメンすぎる写真を送ってくれて、変わらず甘い言葉と共に。
「カンナさー、彼氏でもできちゃったの?なんかすごい可愛い女の子になった感じするし」
「うんっ!」
「…………は!?冗談で言ってみたつもりだったんだけど…!!可愛いってのは本当よ?でも彼氏はっ、えっ、まじで……?」
「うんっ!実はっ」
「どんなひと!!写真みせてっ!!」
そういえばなーちんにもまだ言ってなかったっけ…?
わたしの彼氏です!!って頼くんの写真見せたら……びっくりするよね…?
だってなーちん頼くんの顔知ってるし、格好いいって言ってたし…、わたしだけの彼氏だしっ!!
「ひみつ!また今度ね!!」
「ちょっ、親友でしょー!?勿体ぶる必要ないでしょカンナっ」
「だめっ!ひみつの王子様だからっ!」
「も~!なによそれ~!」