キミはひみつの王子様。─ようこそ、オオカミだらけの男子校へ─




そう、ひみつの王子様なの。

だってK-Ark.のギター担当なんだよ?


新体制になってからの記念すべきシングル曲を作成中だと言うし、なんと今回から作詞を担当するんだって…!


あとは新体制とのことで、それまで所属していたプロダクションではなくなったK-Ark.

そこに付け入るかのごとく、たくさんの大手音楽プロダクションやらレコード会社からスカウト多数、学業と両立させた大忙しな毎日を送っているんだと。


ちなみにこれはまだ世間に公表されていないことだから、厳重管理とのことだ。



「きゃーーー!!外にイケメンっ、国宝級!すごいの居るって…!!」


「えっ、うそうそ!?」


「みんな騒いでる!!神藤学院の生徒っぽいし……!!」



お忙しい毎日、なんですよね…?

いやいやまさか。
まさかそんなはずは。



「あっ、ちょっとカンナ…!!」



と思いながらも、小耳に挟んですぐ、女の子たちの群衆に巻き込まれながら校舎外へ向かったある日のこと。


今日は半日授業の日。

前々から言っていた、午後は遊べる日。



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