キミはひみつの王子様。─ようこそ、オオカミだらけの男子校へ─
ガラガラ、ピシャリ。
先生が居なくなってから、ひとつのベッドに下ろされた。
「これでわかった?どれほど不完全装備だったかって。言ってまだ2日目」
「……うん」
なんとも濃すぎる2日だとは、わたしが誰よりも実感してる。
「どんな目的で来てんのかは、そこは別に聞かないけど。…自分が思ってるよりお前はかなり女の子ってことだね」
「え、…バレバレってこと…?」
「俺ほどの距離感だと。今だって一応は柔らかかったし?」
柔らかかった……?
って、なにが…?
そういえばムツミも昨日似たようなこと言っていたから、わたしの身体は人より柔らかいってこと…?
「スポブラだけだと限界あるだろ。さすがに」
「………っ!?!?」
「そーいう女の子の顔もだめ」
「やっ、キリッとする…!」
ギシッとベッドが鳴って、どういうわけか腰かけていただけのわたしに迫ってくる頼くん。
キリッと眉を寄せてキメ顔を作るわたしに笑って、また近づいてくる。