王子様とお姫様の甘い日常
「……女の方は、マジでみゆ、一択なんだよなー」
俺の女には、美弥の響きを残した名前をどうしてもつけてやりたい。
もう生まれてくる前から分かっている。
きっと美弥のように可愛く、家庭的でよく笑う、可憐なお姫様のような女の子に違いないからだ。
(美弥に似てるんだろうな……すっげー可愛いよな……俺の選んだ、うさぎ柄のロンパース 気に入ってくれるかな)
俺は脳内で娘の顔を想像しただけで、すぐに口元がにやけてくる。
──コホンッ
(ん?)
俺は少し離れた椅子に座っている、しらない妊婦の女性からの咳払いが聞こえてきて、慌ててだらしない顔を真顔に戻した。
その時スマホが震えた。そっと画面を確認すれば、千歳だ。
──『本日予定通り、午後休もらってます』
(はいはい)
俺は『オッケー』と記載されてるスタンプだけを返した。そういえば、今日は珍しく実花子も有給を取っていたはずだ。
(ったく……おてて繋いでデートかよ)
ただ、俺も人の事は言えない。
実花子が休みと知って今日の予定はほとんどを明日に振り返えると、俺は送迎兼ねて美弥と一緒に定期検診に来ていた。
俺の女には、美弥の響きを残した名前をどうしてもつけてやりたい。
もう生まれてくる前から分かっている。
きっと美弥のように可愛く、家庭的でよく笑う、可憐なお姫様のような女の子に違いないからだ。
(美弥に似てるんだろうな……すっげー可愛いよな……俺の選んだ、うさぎ柄のロンパース 気に入ってくれるかな)
俺は脳内で娘の顔を想像しただけで、すぐに口元がにやけてくる。
──コホンッ
(ん?)
俺は少し離れた椅子に座っている、しらない妊婦の女性からの咳払いが聞こえてきて、慌ててだらしない顔を真顔に戻した。
その時スマホが震えた。そっと画面を確認すれば、千歳だ。
──『本日予定通り、午後休もらってます』
(はいはい)
俺は『オッケー』と記載されてるスタンプだけを返した。そういえば、今日は珍しく実花子も有給を取っていたはずだ。
(ったく……おてて繋いでデートかよ)
ただ、俺も人の事は言えない。
実花子が休みと知って今日の予定はほとんどを明日に振り返えると、俺は送迎兼ねて美弥と一緒に定期検診に来ていた。