王子様とお姫様の甘い日常
「颯、私に嘘ついたの?午後からは何にも予定ないから、急遽有給取ったって言ってたのに……」
「え、あ、いや……別にいんだよ!明日できることは、明日すれば!」
「てことは、颯……嘘はついたんだ……打ち合わせも契約もずらすなんて……得意先の人にご迷惑でしょう?」
美弥が不満そうに口を尖らせると、俺と繋いでいた掌をパッと解いた。
「おい美弥、そんな怒んなよ……そのなんだ、ついってゆうかさ。北沢も実花子も休みだし……なんか俺もって思っちゃったのもあるし、その……美弥の事も心配だったし。あ、でも念のためさ、ちゃんと何かあったら副社長代行、麗夜にお願いしといたからさ」
俺の長ったらしい言い訳に、美弥が盛大にため息を吐き出す。千歳が俺たちの不穏な空気を読むと、そっと実花子の手を引いた。
「美弥またね。颯先輩おつかれさまでーす」
俺は千歳と実花子の前に立ちはだかった。
「こら、待てよ!俺のサボりはともかく、お前ら、ここレディースクリニックだよな?!まさか……」
「あのね、颯先輩、そのまさかかどうか確認しにきてんでしょ?」
「ちょっと千歳声大きいっ!」
実花子が千歳の手を振り払うのを見ながら、俺はキュッと目を細めた。
「ようは、ガキできてるか確認しにきたってことだよな。俺に黙って。俺だけ仕事させようとして」
「ちょっと颯、なんでそうなるわけ?」
実花子の呆れ顔に、千歳が大きなため息を吐き出した。
「え、あ、いや……別にいんだよ!明日できることは、明日すれば!」
「てことは、颯……嘘はついたんだ……打ち合わせも契約もずらすなんて……得意先の人にご迷惑でしょう?」
美弥が不満そうに口を尖らせると、俺と繋いでいた掌をパッと解いた。
「おい美弥、そんな怒んなよ……そのなんだ、ついってゆうかさ。北沢も実花子も休みだし……なんか俺もって思っちゃったのもあるし、その……美弥の事も心配だったし。あ、でも念のためさ、ちゃんと何かあったら副社長代行、麗夜にお願いしといたからさ」
俺の長ったらしい言い訳に、美弥が盛大にため息を吐き出す。千歳が俺たちの不穏な空気を読むと、そっと実花子の手を引いた。
「美弥またね。颯先輩おつかれさまでーす」
俺は千歳と実花子の前に立ちはだかった。
「こら、待てよ!俺のサボりはともかく、お前ら、ここレディースクリニックだよな?!まさか……」
「あのね、颯先輩、そのまさかかどうか確認しにきてんでしょ?」
「ちょっと千歳声大きいっ!」
実花子が千歳の手を振り払うのを見ながら、俺はキュッと目を細めた。
「ようは、ガキできてるか確認しにきたってことだよな。俺に黙って。俺だけ仕事させようとして」
「ちょっと颯、なんでそうなるわけ?」
実花子の呆れ顔に、千歳が大きなため息を吐き出した。