青天、哉。
後日、そのジョークの話を知った時、ああ、なるほどなと思った。
たしかに、頼人には、それをさせるだけの人が必要だった。
どうして今まで生きてこられたのか、不思議なくらい頼人には、いろんな何かが欠如していた。
だから、あんなバカ女を家に連れ込むようなことをできるんだと思う。
「じゃあ、私はホリーちゃんって呼ぼうかな?」
とバカ女が言った。
「ホリーか。それはいい」
と頼人も笑った。
その日から私は、ホリーになった。
そして、あのバカ女も、もちろん頼人も、実はある程度の知性と教養があることを、これまた後日知ることになるのだった。