青天、哉。




実際、なめられていたんだと思う。


子供だからって、言ってもどうせ理解されないだろうからって。


たしかに、今の私もあの頃の私を前にしたら、同じような接し方をしていたと思う。


俯瞰で見て、まるで犬猫にでも話しかけるみたいに、わざわざしゃがみ込んで、目線を合わせて、どうせ理解されないからと本音で語らず、やり過ごす。


それは、当時の私にもひしひしと伝わってきた。


だから、余計に背伸びをするし、虚言だって増える。


それを大人も見透かすから、かえって泥沼で。


ああ、いろんな意味で私は未熟だった。



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