青天、哉。
「人ってさ」と頼人が急に立ち止まった。
「誰かに必要とされてないって思うと、生きていけないような気がするんだ」
「わかる気がする」と私も答えた。そして、
「ライトは私のこと、必要としてる?」
と聞いた。
「多分」
「多分?」
「わからない。けど」と頼人はまた私を抱いた。
「怖い。とんでもなく、俺、怖い」
「大丈夫だよ」と私は頼人の頭を撫でた。
「私はここにいる。これからも。だから、きっと、大丈夫」
「……うん」
その夜、私たちはお互いを求めあった。
私にとっては、初めての経験になった。