若旦那様の憂鬱〜その後の話し〜

「おはようございます。」

私が赴任したこの青空保育園は、6ヶ月の赤ちゃんから6歳児までの幼児を預かり、在籍人数は63人。

保育士は園長含めて10人という小さな規模の託児保育園だ。

今年は1人だけの新人社員で、日々先輩保育士から鍛えられる毎日だ。

「花先生、おはようございます。」

職員室に入り1番に、爽やかに挨拶を返してくれたのは、この保育園3年目の間柴唯斗（ましばゆいと）先生26歳、この園にいる3人の男性保育士の1人だ。
　　
子供達にマット運動やリズム体操などを教えるのが得意で、幼児TVに出てくる体操のお兄さん並の爽やかさで、ママさんからも人気者だ。

その斜め前にいるのは遠藤保先生（えんどうたもつ）28歳。
手先が器用なため、折り紙やお絵描きをするとたちまち園児に取り囲まれて、特に女子に人気がある。

結婚2年目て、今年２月に奥様が赤ちゃんを出産して一児の父である。

「おはようございます、宮本先生。」

フワッと笑う笑顔はアイドル歌手のような雰囲気だ。

花の隣に座るのは、今年2年目の望月美波先生24歳。1番年が近い為か、フレンドリーで話し易く、いろいろな相談に乗ってもらっている心強い先輩だ。

花の向かいにはベテラン主任の坂本菜摘先生29歳。
後は園長は55歳の男性で元は中学校教師だったと聞いている。

その他38歳までの比較的若い世代の先生が多い。