若旦那様の憂鬱〜その後の話し〜
その後、舞台では島津に紹介された柊生が登場し、滑らかな話し振りで公演が始まる。

今回の公演内容は
『黒字経営を長く継続するための五つの法則』

という内容で、30周年を迎えた会社に寄り添った興味深い内容だった。

さすがは柊生と言う切り口で、ここにいる誰もが話しに惹きつけられる。

そして最後に島津とのフリートークになる。

「では、ここからはフリートークで、事前に皆さまから頂いたアンケートに、お答えして貰いたいと思います。
一橋柊生さんに再度登場して頂きます。」

一旦、舞台袖に入った柊生が喝采と共に再度登場する。

柊君凄いな、まるで芸能人みたい。
と花は思いながら、柊生ファンの1人になったような感覚でキラキラした目で、舞台に立つ柊生を見つめている。

すると、柊生が目の前を通り過ぎるタイミングで、花の方に目を向けて視線を合わせくるから、ドキンとしてしまう。

「柊生君、今回も興味深い公演をありがとうございました。まずは僕から質問させて頂きます。」

舞台に用意された高椅子に座り、にこやかに微笑み目の前の机に置かれたペットボトルを飲む。　

その一挙手一投足に観覧している女性達の目は釘付けになる。
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