若旦那様の憂鬱〜その後の話し〜
なんだかんだで1時間半は過ぎ、花はお腹が空いてくる。
舞台には司会者が立ち、創業30周年の祝賀会は続く。
柊生もまた舞台にあげられ司会者とフリートークをし始める。
人の波も柊生を追って前に集まって行ったので、やっと花は人波から離れられる事が出来た。
そっと後ろの席に行って、先程食べ損ねたスイーツに手を伸ばす。
「花ちゃん、お疲れ様。
なかなか周りの人が引かないから、話しかけられなかったよ。」
振り返ると、講演会で司会をしてくれた島津が居た。
「島津さん、お疲れ様です。
何か召し上がりましたか?」
花はフォークを置き、島津に笑いかける。
「俺もなかなか食べられ無くて、もう腹ペコですよ。」
「そうなんですね。私もなかなか食べられ無くて、せっかく頂いたケーキも手つかずです…。」
花はふふっと苦笑いする。
「ごめんね。せっかく食べようとしてた所に声かけちゃって。」
頭を掻きながら、本当に申し訳なさそうな顔をする。
「いえいえ、大丈夫です。
もし良かったら何か取ってきましょうか?」
花が気を遣ってそう言うと、
「えっ!俺に?」
パッと元気になって島津が言うから、
「何か苦手な物はありますか?
食べやすそうな物取って来ますね。」
と、花が美味しそうな食べ物が綺麗に並べられたテーブルに向かう。
舞台には司会者が立ち、創業30周年の祝賀会は続く。
柊生もまた舞台にあげられ司会者とフリートークをし始める。
人の波も柊生を追って前に集まって行ったので、やっと花は人波から離れられる事が出来た。
そっと後ろの席に行って、先程食べ損ねたスイーツに手を伸ばす。
「花ちゃん、お疲れ様。
なかなか周りの人が引かないから、話しかけられなかったよ。」
振り返ると、講演会で司会をしてくれた島津が居た。
「島津さん、お疲れ様です。
何か召し上がりましたか?」
花はフォークを置き、島津に笑いかける。
「俺もなかなか食べられ無くて、もう腹ペコですよ。」
「そうなんですね。私もなかなか食べられ無くて、せっかく頂いたケーキも手つかずです…。」
花はふふっと苦笑いする。
「ごめんね。せっかく食べようとしてた所に声かけちゃって。」
頭を掻きながら、本当に申し訳なさそうな顔をする。
「いえいえ、大丈夫です。
もし良かったら何か取ってきましょうか?」
花が気を遣ってそう言うと、
「えっ!俺に?」
パッと元気になって島津が言うから、
「何か苦手な物はありますか?
食べやすそうな物取って来ますね。」
と、花が美味しそうな食べ物が綺麗に並べられたテーブルに向かう。