乙女と森野熊さん


「ねぇねぇ、乙女ちゃんって今高校二年生よね?進路、どうするの?」


本田さんが笑顔で尋ねてきて思わず言葉に詰まる。考えていることはあるが素直に話せば本田さんは熊さんに話してしまいそうだ。


「まだ考え中です」


「なら、警察庁、来ない?」


「えっ?」


笑顔で私の手を本田さんが握る。


「合気道かなり強いのよね?美人で強くてなんて是非うちに欲しいわ!

私なんて運動神経イマイチでせめてもっと身長欲しかったけどこれくらいだから、乙女ちゃんが羨ましいの」


女性で私と同じくらいの身長なのにもっと欲しかったなんて発言する人初めて見た!思わず妙な感動が湧き上がる。


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