BABY主任は甘やかされたい~秘密の子育てしています~
顔を上げて、彼の唇にちゅっとキスをする。
すぐに床に視線を落とすと、頬に添えられていた手に力が入りぐ顔をグイっと持ち上げられた。
「……んぐっ、」
ねっとりとした舌が入り込んで、息をつく間もない程に激しく深いものになっていく。
何度も角度をかえられては繰り返されるキス。
口の周りをくるりと舐めてから、下唇をちゅぅっと吸われて、パクリと全体を包み込まれた。
私もみっくんも、べちゃべちゃになって、食べられちゃうんじゃないかって思うほどのキス──。
「足りないなぁ」
「……足り…、ない?みっくんの…意地悪」
頬っぺをくるくると回されながら、一端唇が離された。
私だけが息があがって、みっくんが余裕そう笑みを浮かべるから少しだけムッとなってしまう。
「もっと、欲しいな。香江ちゃんのこと、ぎゅってしていい?」
すぐ後ろのベッドの上で希乃愛が寝ている。
豆電球のほのかな明かりが、この子の寝顔を照らしている。"くーくー"と規則正しい息が聞こえてくるから、なんて返事をしていいのか分からなくなる。
「あの、希乃愛が起きちゃうかも……」
「うん、起きたらすぐやめるよ?」
「いや、でも……起きちゃったとき裸だと、マズいというか…」
「全部脱がなくても、できるよ」
え、できるの!?なんて台詞は落ちてきたキスによって封じ込められてしまう。
「ん……、んん…」
「はは、香江ちゃん可愛い」
今日は疲れただろうし、ぐっすりで起きないだろうけど。
目の前の男の人が、胸元に頭をぐりぐりと埋めて、さぐるように背中に手をまわしてきた。