煩悩過多なイケメンは私に一目惚れしたようです【マンガシナリオ】
○閑静な住宅街の一軒家。
千華は買い物袋を握りしめて、インターホンを押した。
千華(……えいっ)
ドタドタッと音がしてから、ガチャッとあいた扉。
千華「御厨く──」
友梨「あぁ〜! チカちゃんだ!」
中から出てきたのは真尋ではなく、ぱちりと大きな瞳にボブヘアーの御厨友梨だ。
友梨:真尋の妹。小学一年生。
千華「……へ?」
千華(千華ちゃん……って、どうして私の名前を知ってるの?)
(それにこの子、どこか御厨くんに似てるような……?)
友梨「リョースケくんかと思ったのに! なんでチカちゃんがいるのぉ?」
頭にはてなを浮かべる友梨。
千華はしゃがんで、友梨と目線を合わせた。
千華「えっと、あなたのお名前は?」
友梨「御厨友梨です、六歳!」
千華「私は如月千華です……って、私の名前は知ってるんだよね」
友梨「うん!」
千華「友梨ちゃん、自分のお名前言えて偉いね」
友梨「ふふんっ、チカちゃんには礼儀正しくしなさいってお兄ちゃん言うの! 友梨、ちゃんとできてるでしよ?」
千華「お兄ちゃんって御厨く……、真尋くんの事?」
友梨「うん! お兄ちゃんいま、熱が出てデローンってベッドで横になってるよ」
千華(やっぱり御厨くん、熱が出てたんだ)
千華「お兄ちゃんに頼まれてた物を買ってきたから、お家に入れてもらってもいいかな?」
どうぞ! と友梨は千華を中へ招き入れる。廊下を歩きながら千華は、友梨に気になっていた事を聞く。
千華「友梨ちゃん、お母さんは?」
友梨「ママはね、お仕事! 朝バタバタ出て行っちゃたの」
千華「そっか。友梨ちゃん一人で、お兄ちゃんの看病してたんだね」
友梨「ううん。友梨、リビングでテレビ見てた」
千華「えっ」
〇友梨がテレビ前のソファーにでーんと横になって、お菓子をポリポリ食べているシーンの描写。
友梨「でね、お腹すいたから寝てるお兄ちゃんの上に飛び乗ったら『涼介に、レトルトカレーを買ってきてもらうよう頼んだから』って言ったの」
千華「そ、そうなんだ」
キッチン前のダイニングテーブルに荷物を置く。友梨が「チカちゃん、二階がお兄ちゃんの部屋だよー」と千華の服を引っ張る。
千華「ちょっとまってね」
千華(──失礼します)
千華は冷却シートを冷蔵庫に入れてから、一応と買っておいたマスクを手に持ち、友梨に連れられて二階へと向かった。
真尋の部屋の前でマスクをつけて、友梨にも一枚渡す。
千華「友梨ちゃんも、うつると悪いからこれつけてね」
友梨「はーい」
コンコンと控えめに扉をノックをした千華。
千華「御厨くん? 入るよ」
シンプルな部屋のベッドの上には、真尋が寝ている。そばに行き様子を伺う。
おでこに手を乗せて、千華は眉を寄せた。
千華(すごい熱……。薬を飲む前に何か食べた方がいいけど、大丈夫かな)
千華「御厨くん、御厨くん」
真尋「んっ……ゆ、り?」
そっとゆらし、真尋を起こす。
真尋は微かに目を開けた。熱のせいかうるむ瞳で、ピントが合わない。
しかし、徐々に輪郭がはっきりとしていき、妹ではなく千華だと気づく。
真尋「──きさ、ら、ぎさん?」
千華「うん、そうだよ。大丈夫、起きれそう?」
バッと上半身を起こそうとした真尋だが、途中でくらりとなり慌てて支える千華。
千華は買い物袋を握りしめて、インターホンを押した。
千華(……えいっ)
ドタドタッと音がしてから、ガチャッとあいた扉。
千華「御厨く──」
友梨「あぁ〜! チカちゃんだ!」
中から出てきたのは真尋ではなく、ぱちりと大きな瞳にボブヘアーの御厨友梨だ。
友梨:真尋の妹。小学一年生。
千華「……へ?」
千華(千華ちゃん……って、どうして私の名前を知ってるの?)
(それにこの子、どこか御厨くんに似てるような……?)
友梨「リョースケくんかと思ったのに! なんでチカちゃんがいるのぉ?」
頭にはてなを浮かべる友梨。
千華はしゃがんで、友梨と目線を合わせた。
千華「えっと、あなたのお名前は?」
友梨「御厨友梨です、六歳!」
千華「私は如月千華です……って、私の名前は知ってるんだよね」
友梨「うん!」
千華「友梨ちゃん、自分のお名前言えて偉いね」
友梨「ふふんっ、チカちゃんには礼儀正しくしなさいってお兄ちゃん言うの! 友梨、ちゃんとできてるでしよ?」
千華「お兄ちゃんって御厨く……、真尋くんの事?」
友梨「うん! お兄ちゃんいま、熱が出てデローンってベッドで横になってるよ」
千華(やっぱり御厨くん、熱が出てたんだ)
千華「お兄ちゃんに頼まれてた物を買ってきたから、お家に入れてもらってもいいかな?」
どうぞ! と友梨は千華を中へ招き入れる。廊下を歩きながら千華は、友梨に気になっていた事を聞く。
千華「友梨ちゃん、お母さんは?」
友梨「ママはね、お仕事! 朝バタバタ出て行っちゃたの」
千華「そっか。友梨ちゃん一人で、お兄ちゃんの看病してたんだね」
友梨「ううん。友梨、リビングでテレビ見てた」
千華「えっ」
〇友梨がテレビ前のソファーにでーんと横になって、お菓子をポリポリ食べているシーンの描写。
友梨「でね、お腹すいたから寝てるお兄ちゃんの上に飛び乗ったら『涼介に、レトルトカレーを買ってきてもらうよう頼んだから』って言ったの」
千華「そ、そうなんだ」
キッチン前のダイニングテーブルに荷物を置く。友梨が「チカちゃん、二階がお兄ちゃんの部屋だよー」と千華の服を引っ張る。
千華「ちょっとまってね」
千華(──失礼します)
千華は冷却シートを冷蔵庫に入れてから、一応と買っておいたマスクを手に持ち、友梨に連れられて二階へと向かった。
真尋の部屋の前でマスクをつけて、友梨にも一枚渡す。
千華「友梨ちゃんも、うつると悪いからこれつけてね」
友梨「はーい」
コンコンと控えめに扉をノックをした千華。
千華「御厨くん? 入るよ」
シンプルな部屋のベッドの上には、真尋が寝ている。そばに行き様子を伺う。
おでこに手を乗せて、千華は眉を寄せた。
千華(すごい熱……。薬を飲む前に何か食べた方がいいけど、大丈夫かな)
千華「御厨くん、御厨くん」
真尋「んっ……ゆ、り?」
そっとゆらし、真尋を起こす。
真尋は微かに目を開けた。熱のせいかうるむ瞳で、ピントが合わない。
しかし、徐々に輪郭がはっきりとしていき、妹ではなく千華だと気づく。
真尋「──きさ、ら、ぎさん?」
千華「うん、そうだよ。大丈夫、起きれそう?」
バッと上半身を起こそうとした真尋だが、途中でくらりとなり慌てて支える千華。