煩悩過多なイケメンは私に一目惚れしたようです【マンガシナリオ】
○教室、授業中
千華達の担任教師である田崎が、黒板に文字を書き込む。
終わると、振り向いて教卓の上の教科書へ手を伸ばした。
田崎:二十代とまだ若い。やや長い黒髪を後ろで結んでいる。
田崎「よし、次のページに行くぞ〜」
と言ったものの、中々ページがめくれない様子にクスクスと教室に笑い声が聞こえてくる。
男子生徒A「先生、もしかして加齢?」
田崎「俺はまだ20代だわ! お前らもすぐこうなるぞ、高一だからって油断すんなよ」
男子生徒A「いや、さすがにまだ大丈夫でしょ!」
クラスのみんなが笑う声が教室に響く。
千華もおもわず手で口元を隠し、クスッと笑いをもらした。
そんな千華の様子を、机に頬杖をついて見ていた真尋。
真尋「……可愛い」
真尋が小さくつぶやいた言葉が聞こえた千華は、ビクッと肩を揺らす。
千華(──まただ)
千華は、教科書をよく読んでいるふりをしながら、ちらりと横目で真尋を盗み見る。
千華(御厨真尋くん──)
(芸能人顔負けのルックス。入学してすぐにクラスの女の子達が、イケメンだと騒いでいた)
(物静かで、何を考えているかわからないクールな所が人気)
(すごくイケメンだとは思うけど……一つ、御厨くんについて気になっている事が私はある)
(それは──)
(毎日、授業中に私を見つめてくるのはなんでなのっ!?)
千華の頭には、国語・数学・体育など色々な授業中に「じーー」と見つめてくる真尋の顔が浮かぶ。
千華(入学して一週間が経つけど、毎日!!)
(私、気づかないうちに御厨くんに何かしたのかな?)
田崎が再度ページをめくるように言うと、それを聞いた真尋は視線を千華から外し、自分の教科書の方を見る。
それを横目に見ていた千華は、ホッとする。
千華(やっと視線が外れた……)
ページをめくり終えた真尋は、また頬杖をつき千華を見る。
千華(!?)
(……視線が気になって、全然授業に集中できないんだけど!!)
ぐぬぬ、と眉を寄せる千華。
小さく「ふっ」と、笑い声が隣から聞こえてきた。
思わず顔ごと隣を見れば、真尋の口の端がやや持ち上がっている。
千華(なっ……もしかして今、私を見て笑ったの?)
むっとした表情を浮かべた千華はべー、と小さく舌を出しすぐに教科書で顔を隠した。
真尋「……!」
千華には見ていないが、真尋は軽く目を見張っていた。
○放課後 教室
放課後になり、ガヤガヤと騒がしくなる教室。
千華も帰ろうと鞄を持った所で顔に影が差した。「ん?」と顔を上げると、そこには真尋が立っていた。驚く千華。
真尋「如月さん。話があるんですが、ちょっといいですか?」
千華「……う、うん」
ざわり、となった教室の空気に戸惑いながらも千華が返事をすると、微笑んだ気がする程度に口角を上げた真尋。
歩き出した真尋の後ろを、ぎゅっと鞄を抱きしめてついていく千華。
千華達の担任教師である田崎が、黒板に文字を書き込む。
終わると、振り向いて教卓の上の教科書へ手を伸ばした。
田崎:二十代とまだ若い。やや長い黒髪を後ろで結んでいる。
田崎「よし、次のページに行くぞ〜」
と言ったものの、中々ページがめくれない様子にクスクスと教室に笑い声が聞こえてくる。
男子生徒A「先生、もしかして加齢?」
田崎「俺はまだ20代だわ! お前らもすぐこうなるぞ、高一だからって油断すんなよ」
男子生徒A「いや、さすがにまだ大丈夫でしょ!」
クラスのみんなが笑う声が教室に響く。
千華もおもわず手で口元を隠し、クスッと笑いをもらした。
そんな千華の様子を、机に頬杖をついて見ていた真尋。
真尋「……可愛い」
真尋が小さくつぶやいた言葉が聞こえた千華は、ビクッと肩を揺らす。
千華(──まただ)
千華は、教科書をよく読んでいるふりをしながら、ちらりと横目で真尋を盗み見る。
千華(御厨真尋くん──)
(芸能人顔負けのルックス。入学してすぐにクラスの女の子達が、イケメンだと騒いでいた)
(物静かで、何を考えているかわからないクールな所が人気)
(すごくイケメンだとは思うけど……一つ、御厨くんについて気になっている事が私はある)
(それは──)
(毎日、授業中に私を見つめてくるのはなんでなのっ!?)
千華の頭には、国語・数学・体育など色々な授業中に「じーー」と見つめてくる真尋の顔が浮かぶ。
千華(入学して一週間が経つけど、毎日!!)
(私、気づかないうちに御厨くんに何かしたのかな?)
田崎が再度ページをめくるように言うと、それを聞いた真尋は視線を千華から外し、自分の教科書の方を見る。
それを横目に見ていた千華は、ホッとする。
千華(やっと視線が外れた……)
ページをめくり終えた真尋は、また頬杖をつき千華を見る。
千華(!?)
(……視線が気になって、全然授業に集中できないんだけど!!)
ぐぬぬ、と眉を寄せる千華。
小さく「ふっ」と、笑い声が隣から聞こえてきた。
思わず顔ごと隣を見れば、真尋の口の端がやや持ち上がっている。
千華(なっ……もしかして今、私を見て笑ったの?)
むっとした表情を浮かべた千華はべー、と小さく舌を出しすぐに教科書で顔を隠した。
真尋「……!」
千華には見ていないが、真尋は軽く目を見張っていた。
○放課後 教室
放課後になり、ガヤガヤと騒がしくなる教室。
千華も帰ろうと鞄を持った所で顔に影が差した。「ん?」と顔を上げると、そこには真尋が立っていた。驚く千華。
真尋「如月さん。話があるんですが、ちょっといいですか?」
千華「……う、うん」
ざわり、となった教室の空気に戸惑いながらも千華が返事をすると、微笑んだ気がする程度に口角を上げた真尋。
歩き出した真尋の後ろを、ぎゅっと鞄を抱きしめてついていく千華。