彼氏がふたり
彼氏がふたり
「やぁん、あん、あん!!」
薄暗い部屋にエロい画面が浮かび上がった。
男女の絡みのシーンではやけにわざとらしい音が部屋に響き渡る。
相変わらず汚い壮真のアパートの一室。
敷きっぱなしの布団の上で、壮真を真ん中に3人並んで座り込んでいた。
「大っきい、そ、そんなに激しくしないで……んんっ」
裸の女の子が目を潤ませて「あーん♡」とわざとらしく叫んでいる。
スナック菓子を食べながら、「こんな感じねーだろ」と唯斗くんが突っ込みを入れてケラケラと笑った。
「ねー、美麻ちゃんこんな感じんの?試したいなー」
「えー、壮真じゃなきゃヤらないし」
「うーん」
甘えるように首を傾げたところで、返事を濁されるから、結局は私達の関係も曖昧のまま。
壮真相手だったら処女捧げてもいいんだけどなー。なんて、布団の上に置かれたスナック菓子の袋に手を伸ばす。
「でも壮真はさー、溜まってるよね?最近してないもんね?」
「唯斗、やめろ」
「ぎゃぁっ、ちょっ、壮真の出さないでよ!!」
「ふはっ。美麻ちゃん何それー、処女の反応だってー」
恥ずかしくて顔を俯かせれば、一瞬にして空気が固まった。