この『恋』の言い換えをするならば『瑕疵』(かし)です
『告白』

「坂寄って、好きなヤツいんの?」



2年の時同じクラスだった男子
大西(おおにし)に呼び出された



なに?その質問

私に友達いないと思ってる?



「え、いるよ」



「誰?」



「やっちゃんとか…
ユリとか、のんちゃんも…」



「じゃなくて!
男!
だいたいこーゆー質問て異性だろ!」



「あー…
宮田…中山…わっくん…
とは最近よく喋るけど…」



大西とクラス変わってから
喋ってなかったな…



わざわざ呼び出すとか
そんなに私と喋りたかった?



「あのさ…
特別好きなヤツいなかったら
オレと付き合ってよ」



「ん…?特別…?
え…?付き合う…?」



「オレ、坂寄のこと好きなんだ
だから、オレの彼女になってほしい」



好き

彼女



大西が私を…好き…



コレは告白?



ナイッシュー…

ファイオーファイオーファイオー…

ブーーーーー…
ブォーーー…

ドンマイ!ドンマイ!



放課後

部活の音

春の日差し



絵に描いたような告白シーン



大西
私のこと好きだったんだ


私も大西のこと
好きだよ



でも…



「ごめん…保留」



「ほりゅう?」



「うん、ちょっと待って…
すぐに答えらんない」



「うん、わかった
急にごめん」



カキーーン…

ブーーー…
ブォーーーーーー…

ドンマイ!ドンマイ!



すぐに答えられなくて
ごめん大西



< 8 / 149 >

この作品をシェア

pagetop