黄昏色の街で
若い娘とこうして飲んだ挙句に布団に入る。 付き合うとも付き合わないとも決めたわけでもない。
どうも、飲みに行ってから何も気遣うことなく傍に居る。 それがまた自然なのである。
好きでも嫌いでもなく、一緒に居て苦にならないから一緒に居る。
男と女の関係も無く、ただただ傍に居る。 それがまた不思議に思えてくる。
佳代子がくっ付いてきたから腕枕をしてみた。 ポーっとした顔で寝息を立てている。
またまた心の中で二人の自分が戦い始める。
「いいじゃねえか。 やっちまえよ。 どうせ佳代子もやられたって文句は言えないだろう。」
「いやいや、それはまずいよ。 結婚するともしないとも分からないんだぜ。 それにまだまだ正式に付き合ってるわけでもないんだ。 今はまずいよ。」
「いいじゃん。 やるだけやって騒がれたら捨てればいいんだ。 飛び込んできたやつが悪いんだからさ。」
「とは言うけど、親に睨まれたら最後だぜ。 付き合ってるわけでもないんだから警察沙汰にされたら終わりじゃないか。」
「何を怖がってるんだ? だったら最初から誘い込まなきゃいいだろう。」
心の中の争いはまだまだ続いている。 私は佳代子の頭を撫でながら考えた。
(どんな気持ちで私の家に来たんだろう? 抱かれたいのかな? それとも寂しいのかな?)
どちらも有るようでどちらでもないような気さえする。
佳代子をそっと仰向けにしてみる。 そしてパジャマを捲り上げてみた。 下着を着けてはいなかった。
私はまたまたドキッとしてパジャマを元に戻すと平静を装って目を閉じた。
ところが胸騒ぎが収まるわけも無く、佳代子を抱き締めて朝まで過ごすことにしたのである。
私は自分が佳代子を女として求めていることに初めて気付いた瞬間だった。
男であればいつかはそうなるだろう。 そんなことは分かっていたはずなのに、、、。
翌朝、佳代子は早くから起きていた。 私が目を覚ました時には朝食を作っていた。
「おはよう。 早いね。」 「そうですか? 私はいつも早いんです 日曜日は。」
「なんで?」 「休みの日って遅くまで寝てるの嫌なんですよ。 動きたくて。」
「そっか、、、私はのんびり寝ていたいほうなんだよな。」 「構いませんよ。 寝ていても。」
「いやいや、佳代ちゃんが起きてるから私も起きてるよ。」 「朝食 作ったんですけど食べますか?」
「いいねえ。 なんか嫁さんになってもらった気分だよ。」 「お嫁さんか、なりたいなあ。」
「誰か居るんじゃないの?」 「私には小林さんしか居ませんから。」
「私じゃあおっさんだからダメだよ。 もっと若いほうが、、、。」 「いいんですよ おじさんで。」
味噌汁を注ぎながら佳代子は笑った。
どうも、飲みに行ってから何も気遣うことなく傍に居る。 それがまた自然なのである。
好きでも嫌いでもなく、一緒に居て苦にならないから一緒に居る。
男と女の関係も無く、ただただ傍に居る。 それがまた不思議に思えてくる。
佳代子がくっ付いてきたから腕枕をしてみた。 ポーっとした顔で寝息を立てている。
またまた心の中で二人の自分が戦い始める。
「いいじゃねえか。 やっちまえよ。 どうせ佳代子もやられたって文句は言えないだろう。」
「いやいや、それはまずいよ。 結婚するともしないとも分からないんだぜ。 それにまだまだ正式に付き合ってるわけでもないんだ。 今はまずいよ。」
「いいじゃん。 やるだけやって騒がれたら捨てればいいんだ。 飛び込んできたやつが悪いんだからさ。」
「とは言うけど、親に睨まれたら最後だぜ。 付き合ってるわけでもないんだから警察沙汰にされたら終わりじゃないか。」
「何を怖がってるんだ? だったら最初から誘い込まなきゃいいだろう。」
心の中の争いはまだまだ続いている。 私は佳代子の頭を撫でながら考えた。
(どんな気持ちで私の家に来たんだろう? 抱かれたいのかな? それとも寂しいのかな?)
どちらも有るようでどちらでもないような気さえする。
佳代子をそっと仰向けにしてみる。 そしてパジャマを捲り上げてみた。 下着を着けてはいなかった。
私はまたまたドキッとしてパジャマを元に戻すと平静を装って目を閉じた。
ところが胸騒ぎが収まるわけも無く、佳代子を抱き締めて朝まで過ごすことにしたのである。
私は自分が佳代子を女として求めていることに初めて気付いた瞬間だった。
男であればいつかはそうなるだろう。 そんなことは分かっていたはずなのに、、、。
翌朝、佳代子は早くから起きていた。 私が目を覚ました時には朝食を作っていた。
「おはよう。 早いね。」 「そうですか? 私はいつも早いんです 日曜日は。」
「なんで?」 「休みの日って遅くまで寝てるの嫌なんですよ。 動きたくて。」
「そっか、、、私はのんびり寝ていたいほうなんだよな。」 「構いませんよ。 寝ていても。」
「いやいや、佳代ちゃんが起きてるから私も起きてるよ。」 「朝食 作ったんですけど食べますか?」
「いいねえ。 なんか嫁さんになってもらった気分だよ。」 「お嫁さんか、なりたいなあ。」
「誰か居るんじゃないの?」 「私には小林さんしか居ませんから。」
「私じゃあおっさんだからダメだよ。 もっと若いほうが、、、。」 「いいんですよ おじさんで。」
味噌汁を注ぎながら佳代子は笑った。