孤独だった君に、僕の全身全霊の愛を…
「た、たぶん。
名前、知らなくて…」
「左目を前髪で隠してる子ですよね?」
「あ、はい!」
「じゃあ、片浜さんだ」
「はい。
その片浜さんは、今日は来ないんですか?」
真絋の言葉に、怪訝そうに見る清掃員。
「あの、なんですか?」
「それ、私のセリフです。
どうして、片浜さんのことを?
“また”からかって、傷つける気ですか?」
「え……?」
「ここの社員さん、前にも片浜さんのこと興味本位で話しかけて、結局傷つけたじゃないですか!?
いい加減にしてください!!」
「僕、そんなつもりは……
ただ、謝りたくて」
「は?」
「先週の金曜日に、彼女の左目の傷痕見ちゃって……
その事で、傷つけたみたいだったから」
「………」
「片浜さんに、会わせてくれませんか?」
「………明日」
「え?」
「明日、ここの掃除をしに来ます」
「そうなんですね!
ありがとうございます!」
嬉しそうに笑う、真絋。
「………」
清掃員は、真絋を見つめていた。
次の日。
瑛茉が現れた。
「━━━━━あ!片浜さん!?」
「あ…」
遠慮がちに、俯く瑛茉。
頭を下げて“お疲れ様です”と言った。
「先週は、ごめんね!」
「え?」
「片浜さんを傷つけたよね?
本当に、ごめんなさい!」
「………」
頭を下げてくる真絋に、瑛茉は固まっていた。
まさか、本当に謝ってくるとは思わなかったのだ。
同僚から“謝りたいと言って来てる”と聞いてはいたが、正直信じていなかった。
どうせ、興味本位に傷痕のことを聞かれ、また傷つくことになるんだろうと思っていた。
「片浜…さん?怒ってる?
…………怒ってるよね?」
瑛茉が何も言わないので、窺うように見てくる真絋。
「あ!いいえ!
…………貴方は、悪くないです。
私こそ、ごめんなさい!
逃げるみたいに、帰ったりして……」
「ううん!
僕が、悪いんだ。
急に引っ張ったりしたから」
「いえ…
あの、見たと思うんですが……
私、子どもの頃に事故に遭って左目に大怪我を負ったんです。
視力は完全になくて、傷痕があるんです。
それで、つい…おもいきり振り払っちゃって…
ごめんなさい!」
名前、知らなくて…」
「左目を前髪で隠してる子ですよね?」
「あ、はい!」
「じゃあ、片浜さんだ」
「はい。
その片浜さんは、今日は来ないんですか?」
真絋の言葉に、怪訝そうに見る清掃員。
「あの、なんですか?」
「それ、私のセリフです。
どうして、片浜さんのことを?
“また”からかって、傷つける気ですか?」
「え……?」
「ここの社員さん、前にも片浜さんのこと興味本位で話しかけて、結局傷つけたじゃないですか!?
いい加減にしてください!!」
「僕、そんなつもりは……
ただ、謝りたくて」
「は?」
「先週の金曜日に、彼女の左目の傷痕見ちゃって……
その事で、傷つけたみたいだったから」
「………」
「片浜さんに、会わせてくれませんか?」
「………明日」
「え?」
「明日、ここの掃除をしに来ます」
「そうなんですね!
ありがとうございます!」
嬉しそうに笑う、真絋。
「………」
清掃員は、真絋を見つめていた。
次の日。
瑛茉が現れた。
「━━━━━あ!片浜さん!?」
「あ…」
遠慮がちに、俯く瑛茉。
頭を下げて“お疲れ様です”と言った。
「先週は、ごめんね!」
「え?」
「片浜さんを傷つけたよね?
本当に、ごめんなさい!」
「………」
頭を下げてくる真絋に、瑛茉は固まっていた。
まさか、本当に謝ってくるとは思わなかったのだ。
同僚から“謝りたいと言って来てる”と聞いてはいたが、正直信じていなかった。
どうせ、興味本位に傷痕のことを聞かれ、また傷つくことになるんだろうと思っていた。
「片浜…さん?怒ってる?
…………怒ってるよね?」
瑛茉が何も言わないので、窺うように見てくる真絋。
「あ!いいえ!
…………貴方は、悪くないです。
私こそ、ごめんなさい!
逃げるみたいに、帰ったりして……」
「ううん!
僕が、悪いんだ。
急に引っ張ったりしたから」
「いえ…
あの、見たと思うんですが……
私、子どもの頃に事故に遭って左目に大怪我を負ったんです。
視力は完全になくて、傷痕があるんです。
それで、つい…おもいきり振り払っちゃって…
ごめんなさい!」